無罪を勝ち取るまで闘い抜く  石川一雄さん20181031メッセージ

  今年も各地から、寺尾不当判決44カ年糾弾決起集会にご参集いただきまして誠にありがとうございます。

 第三次再審闘争においては、証拠開示がすすみ、多くの科学的な新証拠が提出されていることから、必ず鑑定人尋問、証人調べが実現すると期待をしておりますが、検察官は反論を出すということであり、来年も支援者の皆さんにご尽力を賜る結果になってしまうことが濃厚となっています。皆さんには大変申し訳なく思うと同時に、私自身も決意をあらたにしております。

 皆さんもご承知の通り、私の無実を示す新証拠として下山鑑定、福江鑑定等に加え、2018710日に元科捜研の技官だった平岡鑑定を新証拠として提出し、第三次再審裁判で出された新証拠は217点になりました。196351日に事件が発生し、511日、死体発見現場から125m離れた麦畑からスコップが発見されていますが、この場所はそれまで何度も捜索された場所でした。このスコップを確認もせずI養豚場のものと断定し、寺尾判決では、発見スコップ付着の土と死体発見現場付近の土が類似するとの星野鑑定(埼玉県警鑑識課)結果から、死体を埋めるためにこのスコップを使ったとされ、自白を離れて、客観的に存在する有罪証拠の一つとされました。しかし平岡鑑定は、スコップ付着の土は死体発見現場付近の土と同じとはいえないと指摘し、星野鑑定の誤りを明らかにしました。また、スコップ付着の油脂からI養豚場のものと特定できないとも指摘しています。これまでの有罪判決の根拠が崩れたのです。当初、このスコップを即、I養豚場のものと確認もせず結論付けたのは、I養豚場の経営者が被差別部落出身者であり、そこで一時期働いていた私を犯人にするためにちがいありません。

 さらに、8月には、私方から発見され有罪の決め手とされた万年筆が偽物であることを決定づける下山第二鑑定が提出されました。蛍光x線分析という科学的な方法で、被害者が事件当日のペン習字で使っていたインクに含まれる元素(クロム)が発見万年筆のインクには含まれておらず、発見万年筆は被害者のものでないことが科学的、客観的に明らかになりました。もともと万年筆は発見経過が極めて不自然で、私を犯人にでっちあげるために、偽物を警察が私方の勝手口の入り口の鴨居に置いて兄に取らせたことが明らかです。

 このように第三次再審裁判においては、たくさんの無実を示す証拠が提出されています。しかし私は、完全無罪を勝ち取るまで決して気を緩めることなく、不撓不屈の精神力と、いつ、いかなる時も萎えることない闘争心で、全国の皆さんに私の無実とえん罪の苦しみを叫び、訴え続け、支援のお願いに奔走する不退転の決意です。私が前向きに闘いを続けられるのは、皆様方の応援に大きな力をいただいているからです。この狭山事件の闘いは、弁護団や私自身のがんばりはもとより、全国的な大衆の声がなければ司法の重い腰を上げさせることはできません。第三次再審裁判を勝利するには、皆さんのご支援が不可欠です。「無罪」を勝ち取るその日まで、変わらずご協力くださいますよう心からお願い申し上げます。

 常日頃の皆さん方のご支援に哀心より感謝申し上げるとともに、私の決意の程をお伝えし、ご挨拶に代えさせていただきます。

 

20181031日                                                                                  石川一雄

   


第3次再審で集結を 石川さんがメッセージ

 確定判決の予断と偏見に満ちた不当な差別判決の前に、現在もなお殺人犯の汚名を背負わされ、仮出獄をした今も、非人道的処遇を強いられ、保護観察所や、保護司への報告を義務付けられてから24年になろうとしておりますが、この生活環境を直視すれば当然の事乍ら、私の憎悪の対象は寺尾判決の一言に尽きる訳ながらも、皆さん方もご承知の通り、此の間に開示された取調べ録音テープ等からも、如何に確定判決がゴリ押しであったか、明らかであり、正しくこの第三次再審闘争の中で、これまでの有罪の証拠に合理的疑いが生じていたかが、満天下に示されており、そうであれば、直ちに真相究明すべく、鑑定人尋問を行うべきと切に願っています。
 前述の様に、取調べ録音テープに因って明らかになったのは、自白調書すべてに渡って国家権力、警察が私を狭山事件の犯人にデッチ上げるために仕組んだ証拠の捏造、事件のストーリーであり、証言の偽造、証拠の改ざんの事実を暴露し、警察が私に嘘の自白を強要、強制していたことが決定的に明らかになったのです。
 これまでも支援者各位による検察に対して「証拠を隠さず開示しろ」の声に押され、少しずつながらも現在190点以上の証拠が開示され、それに対して弁護団から無実を明らかにする200点近い新証拠が出されています。一度も事実調べ、鑑定人尋問を行うことなく再審を棄却してきたこれまでの裁判所の決定を、満腔の怒りを持って糾弾してきましたが、今度こそ鑑定人尋問を行うものと信じています。
 今テレビ等で、警察権力、国家権力、官僚等の不祥事が毎日のようににぎわしていますが、一方では、私の狭山事件の検察の証拠隠しは元より、それを黙認している裁判所の不正義について、取り上げられることはほとんどなく、由々しき問題であると、声を大に訴えます。
 今日は55年前に不当逮捕された日であり、各地で沢山の参加のもとで糾弾集会が開かれていると思われ、例年の事乍ら、感謝の気持ちで一杯です。
 振り返れば、この55年は途轍もなく長い道のりでありましたし、またある時は闘いを放棄して終いたいと思ったこともありましたが、皆さん方をはじめ、全国の子どもたちから「石川さんがんばって下さい。私たちも応援しています」という手紙に励まされて、心折れずに闘い続けてこられました。
 55年の今日まで、未だ冤罪を晴らすことは出来得なかったけれども、この第3次再審で必ず再審の扉が開かれると確信し、自分自身の為、また、何よりも長年にわたって支援し続けて下さった多くの支援者の皆さんの声に応えなければと、日々、自分自身に鞭うって頑張っております。
 皆さんお一人おひとりが石川一雄になり、真相究明のために裁判が開かれるように署名活動や、様々に闘って下さっている事を思うと一層の闘争心が湧き、「これしきのことでへこたれないぞ」との覚悟でおります。
 昨年12月に就任した後藤真理子裁判長も、取調べ録音テープ等を驚愕を持って聴取され、また、福江、下山、川窪鑑定等の科学的な鑑定もしっかり確認されている筈であり、だからこそ、事実調べや鑑定人尋問の必要性、重要性を認識されていると信じております。
 今日の集会をバネに、現審の後に裁判はないと自分自身に言い聞かせ、不屈に闘って参りますので何卒私の固い決意をおくみ頂き、最大限のお力を下さいますよう心からお願い申し上げて私の挨拶に代えて失礼いたします。

2018年5月23日

                           石川 一雄

 


事件から50年。 多くの新聞に掲載されました。

事件から50年を迎えた2013年5月1日、多くのメディアが狭山再審開始を求め無実を訴え続けている石川さんをとりあげました。




朝日新聞全国版に意見広告

 公正な裁判と裁判のやり直し、再審を求めて、「狭山事件の再審を求める文化人の会」は朝日新聞の全国版(2000年5月22日)に掲載しました。
 掲載後、事務局には「同一の筆跡とは考えられない」、「狭山事件のことをもっと知りたい」などの感想

、意見が多く寄せられ大きな反響がありました。

 犯人の脅迫状と石川さんの筆跡がちがうことは明らかです。