東京高裁前で再審を訴え

 石川さんは支援者らとともに東京高裁前アピール行動をおこない「万年筆は偽物であり、裁判長は再審開始への決断を」と訴えています。


事件から54年を迎えて 石川一雄さんメッセージ

 今から54年前の今日は不当な別件逮捕された日であり、それに合わせて県下各 地から糾弾集会にご参集頂いた全ての皆さんに心から感謝の意を表せたらと、私石川一雄は重いペンを走らせていますが、仮出獄からもう23年が経過する現在に至っても冤罪を晴らせないまま支援者各位に多大なご心配、ご迷惑をおかけしていることを大変申し訳なく心苦しく思っております。

 

 元より、取調べ過程に於いてどの様な事情があったにせよ、「自白」したのは紛れもない事実であってみれば、苦境に立つのも自業自得なので、ふんまんやるかたない気持ちはさておき、冤罪を示す証拠のあまたからたくさんの人たちによる「…再審を行 って下さい…」の当然の声にも応えないこれまでの裁判官の姿勢に対し、絶望感さえ覚えます。

 

 弁護団から提出された全ての新証拠によって、警察、検察当局が仕組んだ証拠のねつ造 、事件のストーリーのデッチアゲ、証言のねつ造などの事実を暴露し、客観的事実を明らかにしているにも拘わらず、なかなか再審裁判を行おうとしない司法に対し、先が読めないだけに苛立ちを抑えることはできません。

 言及するまでもなく、確定判決に合理的疑いが生じていれば、直ちに事実調べを行うべきであり、それがむ この救済 、再審の理念だと思います。

 

 厳しい闘いの日々の中で、弁護団の粘り強い証拠開示の取り組みと全国の支援者から「証拠を隠すな」「証拠を開示せよ」の強い声に押され、検察官も渋々ながらもカバン、腕時計の捜 査報告書、逮捕当日の上申書、初動捜査時の報告書、取調べ録音テープなどの開示によって、増々私の無実が明らかにされてきたのです。 取り分け下山鑑定、川窪鑑定は確定判決の認定を根底から揺るがし、しかもそれが科学的な鑑定だけに司法当局に大きな打撃を与え、逃げられないところまで追いつめていることは確かですが、油断は禁物です。

 

 何故なら以前の裁判で弁護団が脅迫状との筆跡の異なる点を指摘したところ、「…確かに筆跡は違うが、それは書く時の環境や、心理的状況によって違いが生じる…」と筆跡が違うことを認めながら再審を拒否した例があるので、慎重に事に当たらねばならないことはいうまでもありません。とはいうものの、下山、川窪鑑定に対し、検察側は、2月8日に開 かれた31回目の三者協議で「反証、反論の方向で検討する。年度末までにめどを示す」といいながら昨年8月の下山鑑定提出から9カ月が過ぎた今も反論、反証は出されていません。意味のある反論は出せないのではないかと思われます。

 

 2006年5月23日、東京高裁に第3次再審請求を申し立ててすでに11年、 裁判所には一日も早く証人尋問、再審開始決定の結論を出させるよう、厳しい姿勢で迫っていく所存です。 大詰めを迎えています第3次再審闘争、今年が勝負の年と私自身も心に秘め、支 援して頂く皆さんにも最後の持てる力を最大限に賜りたく心からお願い申し上げて、私のご挨拶といたします。

 

 忍耐に極限あるも今将に最終段階躊躇許さず

 

                2017年5月23日  石川 一雄


事件から50年を迎えた2013年5月1日、多くのメディアが狭山再審開始を求め無実を訴え続けている石川さんをとりあげました。



 公正な裁判と裁判のやり直し、再審を求めて、「狭山事件の再審を求める文化人の会」は朝日新聞の全国版(2000年5月22日)に掲載しました。
 掲載後、事務局には「同一の筆跡とは考えられない」、「狭山事件のことをもっと知りたい」などの感想

、意見が多く寄せられ大きな反響がありました。

 犯人の脅迫状と石川さんの筆跡がちがうことは明らかです。